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Wednesday, June 3, 2020

イビデンが代替肉市場に参入 金型成形技術を転用 - 岐阜新聞

 大豆などの植物性タンパク質を原料とする「代替肉」の市場に、イビデン(岐阜県大垣市)が参入した。主力の自動車部品製造で磨いた金型による精度の高い成形技術を生かし、大豆の絞りかすを使いながら肉の食感と味わいが得られるハンバーグを開発した。新型コロナウイルス感染症の影響で米国で牛肉の供給が不足し代替肉の需要が高まっていることなどから、海外を主眼に食品メーカーへの素材提供を目指し、柱の事業に育てる方針。

 代替肉は若者や富裕層の健康ブームを背景に、数年前から米国を中心に需要が拡大している。肉よりも脂質やコレステロールを減らせる一方、食物繊維を多く摂取できるのがメリット。世界的な人口増加による食肉需要急増への対応策としても注目されている。最近はアフリカ豚熱の感染拡大による豚肉不足で中国でも普及。国内では東京五輪・パラリンピックもにらんで昨年末から食肉加工メーカーなどが商品化を進め、市場が活性化している。

 イビデンは技術開発本部バイオマテリアル製品開発チームが、グループ会社の食品製造「イビデン物産」(本巣市有里)と約1年前から研究してきた。食品製造技術で得た化学的な知見を生かして肉特有のうま味成分を大豆の絞りかすの内部組織に閉じ込めることに成功。さらに、主力製品のDPF(ディーゼル車向け排ガスフィルター)生産で磨いた金型による精度の高い成形技術を転用し、肉らしい弾力を生み出す繊維組織の「架橋」具合のコントロールを実現した。

 うま味成分の配合によって牛や豚、鶏といった目指す肉の種類を変えることもできるほか、魚介類を再現させることも可能という。今回手掛けたハンバーグは牛肉風味。植物性の調味料を使って仕上げたあっさり味と動物性調味料を加えたこってり味の2種類を用意した。本格的な市場投入を前に、今春からハンバーガー用パティの生産を始め、首都圏でのテスト販売の準備を進めている。今後、機能性や高付加価値を押し出した料理の食材として提供していく考え。

 技術開発本部長の久保修一経営役員は「肉の食感と味を完全に再現できたことが一番の成果」と強調。現在は、超微細な電子部品の製造技術を代替肉の構造設計に応用する研究を進めており、ミンチ状の素材だけでなくブロック状素材を代替肉で具現化させることを狙う。「赤身から霜降りまで自在に生み出せて、魚への展開も見通せる。素材メーカーとしての真価を見せたい」と話している。


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