プロ野球のドラフト会議が今日26日、午後5時より開催される。前日までに1位指名を公表したのは7球団。近大の大型スラッガー、佐藤輝明に巨人、オリックス、ソフトバンクの3球団、早大の155キロ左腕の早川隆久にはロッテ、ヤクルトの2球団が早くも重複した。共に最大4球団の競合が予想されるが、果たして2人はどの球団に引き当てられるのか。そして本当に投打の注目選手は10年に1人の逸材なのか。
佐藤1位を巨人、ソフト、オリが公表
ドラフトを24時間後に控えて動きが出た。ここまで明言は避けてきた巨人とソフトバンクが“近大のギータ”こと近大の佐藤の1位指名を公表。ヤクルトが早大の早川、中日が地元の中京大中京の高橋宏斗の1位指名をそれぞれ明らかにした。 これで佐藤の1位指名は、すでに公表していたオリックスに加え巨人、ソフトバンクの3球団となり、阪神も1位指名すると考えられているため4球団の競合が濃厚となった。野手で4球団競合は2018年の中日・根尾昴(大阪桐蔭)、広島・小園海斗(報徳学園)以来となる。 早川はロッテ、ヤクルトの2球団の競合が決定。 日ハムが苫小牧駒大の伊藤大海の1位指名を表明していることから動向がわからないのは広島、横浜DeNA、楽天、西武の4球団となった。チーム状況を考えると、この4球団は、即戦力投手に照準を絞ると考えられるため、早川の1位入札に参加する可能性はある。 ただ、横浜DeNA、西武、広島の3球団は、競合を避けて確実に狙った選手を1本釣りする傾向が強い。広島はトヨタ自動車の栗林良吏、横浜DeNAは明大の入江大生の単独指名に動く可能性もある。いずれにしろ今ドラフトの注目は投打の大学生2人の行先だろう。 では、この2人は本当に競合にふさわしい「10年に1人の逸材」なのだろうか。 佐藤の関西学生リーグで放った通算14本塁打は、現巨人3軍監督の二岡智宏(近大)の13本を抜きリーグの新記録である。決してプルヒッターではなく、逆方向にも打てる器用さがあり、通算打率も.288をキープ。加えて188センチ,94キロの巨漢ながら足も速く、50メートルを6秒フラットで走る、仁川学院時代は、キャッチャー。当時から「1.80秒台」のクイックスローを誇る強肩とくる。「走攻守」の揃い方のスケールが違う大器だ。本塁打、打率、打点、そして盗塁の4冠王も狙える逸材との評価があり、今秋のリーグMVPに輝いた。ソフトバンクの柳田悠岐と比較されるのもわかる。 ヤクルトのスカウト時代に池山隆寛、広沢克己(現・克実)らスラッガーを指名した片岡宏雄氏も、佐藤の長所をこう見ている。
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