夜明け前の28日午前4時44分。ラストランへ向け旅立ったアーモンドアイは無事に同6時44分に決戦場に到着した。愛馬を無事に送り出した国枝師は「いろんなことをこの馬で味わえた。今思うと充実していて、短かったような感じはします」と、感慨深げに馬運車を見送った。
世紀の一戦といわれるが、実績では8冠馬アーモンドアイが最上位。無敗の3歳3冠牡牝は強力なライバルだが、主役の座は譲れない。師は「まあ、一緒に走れるのは楽しみですけど、競おうというよりは、アーモンドアイが自分の競馬をしてくれればと思っています。自分の競馬に集中ですね」と泰然自若。
史上初の芝G1・8勝目を挙げた天皇賞・秋から中3週で臨む今回。疲れが気になるが「体つきは天皇賞の前よりキリッとしていた。フレッシュで、(最終追いに騎乗した)ルメールも何の問題もないと納得の表情だった」と不安を一掃。最後にアーモンドアイに何と声を掛けるか問われた名伯楽は「お疲れさん、最後の競馬を楽しんでこい、と言いたい」とほほ笑んだ。
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