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Friday, January 8, 2021

全国高校ラグビー 桐蔭学園が連覇 黄金時代迎えた「東の横綱」 大型FW、巧みなBK - 毎日新聞 - 毎日新聞

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【桐蔭学園-京都成章】優勝を決め喜ぶ桐蔭学園の選手たち=東大阪市花園ラグビー場で2021年1月9日、久保玲撮影

 第100回全国高校ラグビー大会(毎日新聞社、日本ラグビー協会、全国高校体育連盟、大阪府、大阪府教委主催)は最終日の9日、東大阪市花園ラグビー場で決勝があり、桐蔭学園(神奈川)が京都成章を32―15で降し、2大会連続3回目の優勝を果たした。連覇は第89~91回大会(2009~11年度)で3連覇した東福岡以来9校目で、関東勢では第73、74回大会(1993、94年度)の相模台工(神奈川)以来の快挙となった。神奈川勢の優勝は6回目。

 今大会は例年より12校多い史上最多の63校が出場。新型コロナウイルスの感染防止のため、全試合無観客で行われた。

【桐蔭学園-京都成章】前半、ディフェンスをかわし攻め上がる桐蔭学園の選手たち=東大阪市花園ラグビー場で2021年1月9日、藤井達也撮影

 連覇の重圧など全く感じさせなかった。桐蔭学園主将のNO8佐藤健次(3年)は「目標は単独優勝。連覇よりも自分たちの代で単独優勝をしたい。(コロナ下で)ラグビーができることに感謝し、その気持ちをラグビーで表現したい」と決意を語っていたが、攻守にスキのないラグビーで頂点へと駆け上がった。

 今大会は佐藤やロック青木恵斗(3年)ら前回大会優勝メンバーを軸とした強力FWを前面に出し、相手を圧倒してきた。1回戦で優勝経験のある茗渓学園(茨城)に36-7で快勝して波に乗ると、2回戦は日本航空石川(石川)に37-0、3回戦は仙台育英(宮城)に53-3で完勝した。

 前回大会決勝と同じ顔合わせとなった御所実(奈良)との準々決勝では、相手が得意とするモールでトライを重ねて主導権を握り、50-7で大勝。準決勝は大阪朝鮮(大阪)の粘り強い防御に苦しんだものの、相手防御の特徴を見極めて攻略し、後半にトライを重ねて40-12で突き放した。

 64年創部。強豪の相模台工の壁を破り、第76回大会(96年度)で花園に初出場した。第85回大会(2005年度)で初めて決勝に進出。伏見工(現京都工学院)に完敗したものの、その後の15年間で7回も決勝に進むなど、地力をつけた。第90回大会(10年度)で初めて全国制覇(東福岡との両校優勝)を成し遂げ、第99回大会(19年度)で初の単独優勝を果たした。

 相手の特徴に応じてバックスの並びを変え、個々の選手が自らスペースを見つけて巧みに突く。チームの伝統でもある判断スピードで相手を上回り、意図的に防御を崩す理詰めのラグビーを貫いてきたが、今大会は例年以上の大型FWを擁し、フィジカル面でも全国屈指の存在になった。近年は人工芝のグラウンドが整備され、スタッフも充実。学校を挙げてのバックアップ体制も大きかった。

 新型コロナウイルスの感染拡大により思うようにチームの強化が進まず、藤原秀之監督は「連覇は、はるかかなた遠いところにある」と常々話してきたが、試合を重ねるごとに成長し、完成形に近づいていった。

 昨季は春の全国高校選抜大会で3連覇を達成。夏の全国高校7人制大会、冬の花園を含めた「高校3冠」に輝いた。今季は唯一行われた全国大会で頂点に立ち、「東の横綱」は、黄金時代を迎えた。【大谷津統一】

桐蔭学園・藤原秀之監督

 選手たちは1センチでも前に出ることをテーマに挙げていて、それができた。彼らが日に日に大きくなっていることを感じた。

 厳しいゲームになることは予想していた。(新型コロナウイルスの影響で)花園に3年生を全員連れて来られなかったので、今日も応援歌を映像でもらって、ロッカールームで見た。それが力になったんだと思う。ここまで来ることを想定していなかったので彼らが本当に努力した、強かったということだと思う。

桐蔭学園

 1964年創立の私立校。ラグビー部も同年に創部した。初出場は第76回大会(96年度)で準優勝は5回。他のスポーツも盛んで野球部は甲子園に春夏合わせて12回出場。OBにラグビー日本代表バックスの松島幸太朗(クレルモン)、プロ野球・巨人前監督の高橋由伸氏ら。

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