巨人堀田賢慎投手(20)が、6回5安打無失点の好投で、プロ初登板初先発を初勝利で飾った。デビュー戦での白星は、球団では19年の高橋以来3年ぶりとなった。

最速147キロの直球に、チェンジアップを駆使した。1回先頭、いきなりヤクルト塩見に内野安打で出塁を許すも、青木を遊直。スタートを切っていた塩見もフォースアウトで併殺に切り抜けた。3回からも走者を許すも、5回まで3イニング連続で併殺打。省エネ投球でアウトを積み重ねた。3点リードの6回には2死一、三塁のピンチを招くも、最後は山田を空振り三振。ガッツポーズでベンチに戻っていった。7回の打席で代打ウォーカーが送られて、78球で降板した。終盤を託されたリリーフ陣も踏ん張り、勝利を確定させた。

右肘のトミー・ジョン手術から復活した19年ドラフト1位右腕は「初回のマウンドは緊張して胸がドキドキでした。桑田コーチから『ランナーを出しても粘り強くいこう』と言われてマウンドに上がったので、打たれても動揺しないで、自分のピッチングをすることだけを心掛けました。反省点も出ましたが、その中で粘り強く投げられたことが良かったです」と最高の結果を収めたデビュー戦を振り返った。

▼3年目の堀田がデビュー戦を白星で飾った。巨人投手の初登板初勝利は新人の19年4月4日高橋以来22人目で、2年目以降は17年4月19日篠原以来9人目。堀田は19年ドラフト1位で入団。巨人のドラフト1位が2年目以降に初登板初勝利は68年1位の島野が71年9月29日、81年1位の槙原が83年4月16日に記録して以来3人目だ。これで巨人の先発投手は2戦目山崎伊、3戦目赤星、6戦目堀田と3人がプロ初登板。開幕6試合目までにプロ初登板の日本人投手3人が先発は巨人史上初めてだった。

◆堀田賢慎(ほった・けんしん)2001年(平13)5月21日、岩手県生まれ。青森山田から19年ドラフト1位で巨人入り。入団直後に右肘を手術。好きなマンガは「キングダム」。186センチ、85キロ。右投げ右打ち。