プロ野球、ヤクルトの公式マスコット「つば九郎」が、5日に東京・神宮球場で行われた巨人戦で主催2000試合出場の快挙を達成した。「唯一無二」の存在として1994年4月9日の阪神戦で初出場してから28年4カ月近くの歳月、神宮での試合を「一羽」で見守り続け、球界の枠を超える人気者になったつば九郎が、毎日新聞に手記（手羽記）を寄せた。【構成・中村有花】
つば九郎はひらがなで筆談しますが、読みやすさを考慮し、記者が代筆しました
渡り鳥だけど、居心地が良くて神宮にすみ着き、強い時も弱い時もずっとチームが戦う姿をず～っと見続けてきました。でも今年4月、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者疑いに該当すると判断され、主催試合連続出場は「1966試合」で途絶えました。
自主待機で落ち込んで、投げやりになりかけた時、初めて主催試合をテレビで見ました。40歳の青木宣親選手が本塁打を打ち、42歳の石川雅規投手が今季初勝利を挙げた試合です。長く一緒に戦ってきた二人の頑張る姿で、気持ちが吹っ切れました。二人や4番の村上宗隆選手をはじめ、みんながLINEでメッセージをくれて、つば九郎のことをチームの一員として認めてくれていることに改めて気づくことができました。
実はほとんど、特に体に気をつけたことはありません。強いて言うなら、契約更改で勝ち取った人気沸騰中の「ヤクルト1000」飲み放題のおかげ。毎朝1日1本必ず飲んで、夜は大好きなお酒も飲んで、ここまで来ることができました。
デビュー当初ペンギンと言われたことも
デビューした1994年は池山隆寛内野手（現2軍監督）、古田敦也捕手らそうそうたるメンバーが主力で、現在の指揮官、高津臣吾監督が初めて最優秀救援のタイトルを取った年です。長嶋茂雄…
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