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Saturday, May 9, 2020

進化する代替肉食品4品を徹底比較 「おいしさの壁」への挑戦(日本食糧新聞) - Yahoo!ニュース

代替肉は世界的に注目を集め、まさに今、日本の加工食品メーカーも商品化にこぞって参戦中だ。特に今春は、惣菜風やハムタイプなどさまざまな形が登場。比較的、繊細味覚の持ち主といわれる日本人。だしやうまみに慣れ親しんだわれわれの舌が、本物の肉と植物性の肉を見分けるには十分な機能を持ち合わせていると考えると「おいしさの壁」を越えるのは至難の業であることは間違いない。

肉の加工を知り尽くしたメーカーの本気の商品

今回は肉の加工を知り尽くした各社から発売している本気の代替肉食品を、読者モニター調査で徹底比較する。
「まるでお肉!大豆ミートの〈からあげ〉」(伊藤ハム)は、新「まるでお肉!」シリーズ。まるで肉のように仕上げた、同社初の大豆ミート商品。長年の加工品のノウハウを生かし食感、味、香りに仕上げた。200g袋入りで400円(税別)、3月20日から全国発売中。
「ゼロミート〈ソーセージタイプ〉」(大塚食品)は、素材に肉を一切使用せず、大豆を使用することで肉のような食感、味を実現。薫製による風味豊かな香りも楽しめ、電子レンジで温めるだけでおいしく食べられる。120 g(6本入り)で398円(税別)、2019年6月18日関東エリア中心の食品スーパー、コンビニエンスストア、通信販売で発売中。 
「ナチュミート〈ハムタイプ〉」(日本ハム)は、新「ナチュミート」シリーズ。肉の代わりに大豆タンパクを使用し、肉の食感、風味を再現した。加熱済みのため、そのままでもサンドイッチやホットドッグにも使用できる。60g(6枚)で217円(税別)、3月1 日から全国の量販店、食料品店などで販売中。
「大豆ライフ〈大豆のお肉を使ったハンバーグ トマトのソース〉」(丸大食品)は、「大豆ライフ」シリーズ。大豆のタンパク質が主原料のハンバーグ風の一品。ソースは、トマトとガーリックの風味を生かした。パウチのまま電子レンジで調理可。130g(1個)袋入りで280円(税別)、3月上旬から全国発売中。
試食前では、「まるでお肉!大豆ミートの〈からあげ〉」(伊藤ハム)が一番人気。ヘルシーな唐揚げを手軽に食べられることから票を集めた。次点は「大豆ライフ〈大豆のお肉を使ったハンバーグ トマトのソース〉」(丸大食品)で、パッケージのシズル感が食欲をそそった。
試食後の評価では、「まるでお肉!大豆ミートの〈からあげ〉」が、鶏の唐揚げを想定して食べると肉のジューシーさに欠けるものの、ナゲットのような軽い食感と味わいに高評価。「ゼロミート〈ソーセージタイプ〉」(大塚食品)は、さっぱりとした味わいがむしろ食べやすいとの声も。
「ナチュミート〈ハムタイプ〉」(日本ハム)は、大豆原料でありながらハムらしい食感に驚く声が多く、使いやすさから「また買いたい」という感想が多かった。「大豆ライフ〈大豆のお肉を使ったハンバーグ トマトのソース〉」(丸大食品)は、食べ応えと、素材に合ったソースの組み合わせが好まれた。
今回のモニターの結論からいうと、やはり肉を食べたいという人が多数。外食での代替肉メニューも、必要性よりも興味から試してみたいという人が多かった。理由は結局、“おいしい”か“おいしくないか”の検証である。
肉に近づけるということで、肉を食べたい欲は満たされるかもしれないが、継続して食べたいと思うのはやはり“おいしい”ことが最重要と考える人が大多数だった。

着実に進む啓蒙活動

これら代替肉を “持続可能な環境”の維持のためという考え方は、日本の企業は指針を立てて対策を講じているが、日本の消費者がどこまで理解を示しているかは未知数だ。最近の小売店では、これらのアイテムを一堂に陳列したところもあり、味作りはもちろん、啓蒙活動も進んでいるとみていいだろう。
唯一現状での問題は、製造コストが高いことと、併せて販売価格が安価ではないこと。流行や話題性だけで一時的に盛り上がればいいという性格の食品ではないだけに、これからも企業による地道な活動である開発、製造、コスト削減、啓蒙といった一連の流れができるかが課題だ。

日本食糧新聞社

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