どんな旅先でも、やってみたいけれど今ひとつ勇気が出ないことがある。
これまでに2度訪れたアルバニアでは、「テラスでチョフテとビール」というあこがれの3点セットを成し遂げずに帰国したのがいまだに心残りだ。首都ティラナの市場に行くたびに、テラスが連なる一角で、昼下がりからグリルされた肉類をつつき、ビールをすする人たちを眺めては、「次こそは……」と心を決めていた。カラっと晴れて心地よい風がパラソルの間を抜け、彼らの後方から肉を焼くおいしそうな匂いが漂ってくればなおさらだ。
ビールと相性最高、テラスで食べたいけど……
チョフテとは、ひき肉にスパイスやハーブを入れて焼いたもので、トルコ料理ではキョフテと呼ばれる。少し調べてみたところ、アルバニアを含むバルカン半島だけでなく、中東や南アジアの各地に似た料理があり、いろいろな地域で食べ比べてみるのも面白そうだ。
アルバニアにおける「テラス、チョフテ、ビール」のハードルは、ほとんどの席を男性陣が占めるなかに1人で入って行く勇気と、昼間から飲むビールによる眠気を攻略しなければ超えられない。せっかく遠くから来ているのだから、うじうじと考えずに飛び込めばいいのだが、なかなかそうもいかないのだ。
テラスではなかったものの、「チョフテとビール」は北部の古都、シュコドラのレストランで堪能することができた。チョフテは1人前で5本。ハンバーグ二つ分くらいのボリュームだ。ギュッと詰まったジューシーな食感と、鼻を抜けるハーブの香りがたまらない。日本では味わったことのない、異国情緒あふれる味だ。
ビールは、コソボにあるビール会社「Peja(ペーヤ)」のもの。アルバニアでは、あちこちで看板を目にするほど人気のビールだ。飲み口はとても軽く、食べ応えのあるチョフテとの相性もいい。これはやはり、テラスで爽やかな風に当たりながら楽しみたいコンビだ。
テイクアウト用は迫力満点
実は、「爽やかな風に当たりながらチョフテ」は経験した。ティラナの市場にある、チョフテ専門店でテイクアウトして公園で食べたのだ。この店では、一日中チョフテを焼いていて、注文したい数(3個か4個)を伝えると、ジュージューと油がはじけるチョフテをパンに挟んで渡してくれる。
女性なら軽く1食分はありそうなサンドイッチで、軽めのペーヤですら重く感じてしまう。この時は塩味のヨーグルトドリンク、ダーレを飲んだのだが、これはこれで、はまるおいしさだった。
駐日大使夫人のレシピは
今回、チョフテを自宅で作ってみようと思い立ち、在日アルバニア大使のジェルジ・テネケチェジウさんに相談してみた。テネケチェジウ大使とは、昨年末に依頼された仕事で知り合い、アルバニア旅行について話したところ、「何か聞きたいことがあれば、いつでも聞いてください」とおっしゃってくださった。突然のお願いにもかかわらず、ティラナにいる奥様、エロニアさんのレシピを快く教えていただいた。
付け合わせには、アルバニアでよく食べた野菜のローストとトマトときゅうりのサラダを添えてみた。次回アルバニアに行く時こそ、「テラス、チョフテ、ビール」の3点セットを体験したいが、とりあえずは、窓を全開にして、自宅で楽しんでみたい。
<チョフテ>
【材料】
ひき肉(牛肉、ラムもしくは鶏肉)200グラム
パン粉 大さじ1
細かくしたフェタチーズ 大さじ1
※水切りヨーグルト大さじ1と塩小さじでも可
玉ねぎすりおろし 半個分
ドライミント(ミントティーでも可) 小さじ1
パプリカ 小さじ1
塩 少々
【作り方】
材料を混ぜて12等分して細長くし、200度のオーブンで20分ほど焼く。
*野菜のローストは、細長く切った野菜(パプリカやナスなど)に塩とオリーブオイルをまぶし、チョフテと一緒にオーブンで20分、追加で10分ほど焼いたもの。サラダは一口大に切ったトマトときゅうりに塩をふったのみ。好みでヨーグルトソースと絡めて食べても。
<ヨーグルトソース>
【材料】
ヨーグルト 1/2カップ
ニンニクのみじん切り 1片分
【作り方】
混ぜ合わせて、焼きあがったチョフテに添える
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May 19, 2020 at 07:06PM
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