大相撲秋場所（１２日初日、東京・両国国技館）をカド番で迎える大関・貴景勝（常盤山）が８日、出場を明言した。電話での取材に応じ「秋場所は出るつもりか」との問いに「そうです。はい」と話した。
７月の名古屋場所２日目の逸ノ城戦で首を負傷。日本相撲協会に「頸椎（けいつい）椎間板ヘルニアによる神経根症。１か月間の休養加療を要する」との診断書を提出し、３日目から休場していた。首だけに心配されたが「もう治ってるし、けがはもう関係ない」とけがの状態を説明。先月３０日の番付発表前から稽古も再開できているという。
けがの影響で懸念される突き押し相撲への影響については、「（スタイルは）変わらないです。首のけがなんて別に今に始まったことじゃないし。ずっと付き合いながらやっているんで」と話し「今まで通りやって、強くなれると思っています」と頼もしかった。場所前の稽古内容についても「頭からきちっと当たっていかないといけないんで。そういうことも徐々にあげていきながら、あとは徹底して突き相撲と押し相撲を磨いていくという意識と気持ちでやりました」と明かした。
先場所後には同部屋で兄弟子だった元幕内・貴源治関（本名・上山賢）が大麻取締法違反（所持）で逮捕され、日本相撲協会から解雇された。貴景勝は「長年一緒にやってきた部分があるんで…。世話になった部分も大変あったし、いろんなことがありましたけど、自分としては頑張っていくしかないことですから。そうですね…。そんな感じです」と複雑な心境を語った。
秋場所は照ノ富士（伊勢ケ浜）が新横綱場所。貴景勝は「とりあえず自分のことに集中して、本場所が始まれば、そういう負けない気持ちでやっていきたいと思いますね」と、あくまで自らに目を向けている。勝負の１５日間へ向け「毎場所優勝を狙っていっているんで、カド番とかはあまり関係ないですけど、しっかり一生懸命やりきることが大事だと思っています」と気合を入れていた。
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