静岡県高校野球連盟の理事会が31日、静岡市内で開かれた。理事会終了後、高橋和秀会長と渡辺才也理事長が取材に対応。出場が有力視されながらも第94回選抜高校野球大会の選考から漏れた聖隷クリストファーについて見解を示した。

昨秋の東海大会で聖隷は、主力を故障で欠きながらも全員でカバー。準々決勝、準決勝では2試合連続の9回逆転勝ちという粘りを見せ、準優勝した。高橋会長は「全体で何とか穴を埋めよう、目標を達成しようという思いがこもっていて、見ていて感動するような試合だった。だからこそ、選考していただけなかったことは非常に残念という気持ちでいっぱいです」と、無念さをにじませた。

渡辺理事長も「個人的な意見」とした上で「戦力がそれほどなくても頭を使い、知恵を使って強い相手を倒す。それを見事に体現した聖隷さんが評価されなかったことに『いったい高校野球って何なんだろう』という思いがある」と、胸の内を明かした。

現在、県高野連にも抗議の電話が殺到しているという。高橋会長は「静岡県の今の状況を正確に伝えることが必要だと思っている」とし、日本高野連にはこの日、現状を電話で報告した。