<オリックス-ロッテ>◇22日◇京セラドーム大阪
ロッテのロマン砲がV逸阻止へ意地を見せた。山口航輝外野手がオリックス戦で1試合3本塁打を放ち、球団では82年の落合博満氏以来40年ぶりとなる1試合8打点。7回、2発目に打った球を問われると「硬式ボールを打ちました」と笑顔。6回に今季1号を放ったベテランの“角中節”をまねし、8回に3本目を左翼5階席まで運んでみせた。
負ければ優勝が消滅する大事な試合で、夢をつなげた。4番起用で内角攻めが続き、安打が減っていた。その中で20日、福浦打撃コーチと「顔の向き」について意見交換。そこを偶然通りかかった角中が「顔の向きは、自分の引き出しにもあったんですけど、あらためてやってみて、山口と一緒に自分もはまっちゃったっす」と、この夜は本塁打+2二塁打と暴れた。
打力不足に苦しみ続けたシーズンで、ようやく今季チーム最多の18安打とつながりが見えた。井口監督も近未来の4番に期待する若者は「めっちゃ気持ちいいっす。まじでこの後がめっちゃ怖いっす」と笑顔。引き締めて、大逆転でのCSへけん引する。【金子真仁】
▼22歳1カ月の山口が3本塁打8打点。ロッテで1試合3発は、20年7月28日楽天戦の井上以来15人、23度目。京セラドーム大阪で3発は、09年ラロッカ(オリックス)以来で、日本人選手では97年中村(近鉄)に次いで25年ぶり2人目だ。また、1試合3本塁打の年少記録には63年土井(近鉄)の19歳6カ月があるが、山口は年少4位で、球団では史上最年少。
▼1試合8打点以上は、ロッテでは82年8月4日南海戦の落合以来40年ぶり6人目。22歳以下で8打点したのは89年清原(西武)以来だった。
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