新たな県産種雄牛、２頭発表 肉量、肉質がトップクラス - yamagata-np.jp

県産種雄牛「冬景２１」号

　県は22日、新たな県産種雄牛として「冬景（ふゆかげ）21」号と「美結喜（みゆき）」号の2頭を選抜したと発表した。肉量や肉質に関する能力は歴代の県産種雄牛の中でトップクラスの実力を備え、「総称山形牛」のさらなる生産振興とブランド力向上を図る。

　「冬景21」は発育が良く肉量が多い気高系の県産種雄牛「景勝（かげかつ）21」号を父に持ち、酒田市の生産者尾形英樹さんの下で2014年に誕生した。生まれてきた子牛の肉質などを調べる検定では枝肉重量536キロ、ロースの大きさを示すロース芯面積71.9平方センチと歴代最高成績を上げ、歩留基準値（枝肉から肉の取れる割合）も75.5％で過去2番目に高い数値となっている。

　「美結喜」は全国的に評価の高い気高系種雄牛「百合茂（ゆりしげ）」が父親で、米沢市の生産者須藤省三さんにより15年に生まれた。子牛の4等級以上の割合を示す上物率は95％で歴代で最も優れ、霜降り度合いは8.6で2番目に高い成績を収めた。人工授精の受胎率も高く、子牛生産能力に優れている。

県産種雄牛「美結喜」号

　県産種雄牛に関しては2017年に「神安平（かみやすひら）」号と「幸花久（ゆきはなひさ）」号がデビューし、19年には「福福照（ふくふくてる）」号が加わった。期待の星の相次ぐ誕生に県畜産振興課は「それぞれ異なる特長を備えており、状況に応じて生産者に利用してもらいたい」としている。

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