「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」などと発言し、その後撤回した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が8日、本紙の取材に対し、発言への批判を受けた直後にいったんは会長職を辞任する意向を固めていたと明かした。「皆さんに迷惑を掛ける」との思いなどが理由だったが、組織委幹部らから慰留され翻意したという。 (田嶋豊)
◆周囲「とんでもない」
日本オリンピック委員会(JOC)での女性理事を巡る3日の発言は、瞬く間に国内外へと波紋を広げた。森氏によると、4日午前、東京・晴海の組織委に森氏が到着すると、遠藤利明副会長や武藤敏郎事務総長ら幹部が集まってきた。「(辞任の)腹を決めた」。森氏がそう伝えると、周囲から「とんでもない。みんな納得しない」などと翻意を促された。安倍晋三前首相らからも電話があったという。
森氏は東京五輪招致委員会の評議会議長を務め、2014年1月に組織委の会長に就任。各国首脳や国際オリンピック委員会(IOC)委員、政財界との人脈を生かし、開催計画の見直しや調整作業を先導してきた。
15年3月に肺がんが発覚した際は、術後の経過に負担のない手術方法を選び、数週間で現場に復帰。現在も定期的に人工透析を受けている。4日午後の会見では辞任を否定したが、本紙の取材に「くたびれて、そろそろ辞めてもいいと思っていた。もともと(軌道に乗せる)3年くらいのつもりだった」とも語った。
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