いざ食べ比べ!
今年のCESではImpossible Food(インポッシブル・フード)が豚肉味をお披露目したことが記憶に新しい代替肉業界に、米スーパーマーケット・チェーンのTrader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)が進出。そこで米Gizmodo編集部は、Trader Joe’sから発売された人工肉のハンバーガー用パティを、市場に出ている競合品と比べてみることに。Sam Rutherford記者とVictoria Song記者による食レポをお届けします。
植物由来の人工肉がアツい今、新しい企業が猛スピードで参入を試みています。それでもやはり、本物の近いフェイクミートを作っている2大企業としてImpossible Food(インポッシブル・フード)社とBeyond Meat(ビヨンド・ミート)社は突出しています。ですから、Trader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)がその競争に加わると発表したのを受けて、私たちは同社の製品Protein Pattiesと、地位を確立したメーカーらとの食べ比べをすることに決めました。
ルールは簡単! ハンバーガーにして食べるだけ
植物由来の人工肉対決の基本ルールは、とてもシンプル。Trader Joe’sとBeyond Meatの人工肉は便利にもパティ状に形成されたパックになっているため、パッケージに記載されている調理法のとおりにハンバーガーを焼いて、トッピング一式を加えました。この挑戦の精神に従って、ハンバーガー用のバンズと植物由来の代替チーズを含め使った材料はすべてヴィーガン仕様です(ちなみにチーズサンドやバーガーなどには、Chaoが作るフェイクチーズが一番です)。
一方、Impossible Food のImpossible Burgerはフェイク牛ひき肉を大きな塊という形で提供しているので、4オンスのパティを2個作ることで条件を同じにしました。それが3つの商品における大きな違いのひとつとなりました。
コスパが一番いいのはTrader Joe’s
Trader Joe’sのProtein Pattiesは4オンスのパティ2個で4.50ドル(約479円)と、一番安い商品です。とは言え、Beyond Meat のパティBeyond Burgerも4オンスのパティ2個入りで、わずかに高い4.99ドル(約531円)。一番値段が高かったのはImpossible Burgerで、12オンスのパックが8.99ドル(約957円)でした(8オンスあたり6ドル(約638円)になります)。
Impossible Burgerは形成されてないからこそ、Trader Joe’sのフェイクミートよりもタコスやラザニアといった肉を多量する料理に使うのに向いています(Beyond Meat社もパティ状でない商品を出しています)。
各製品の製造法式をチェック
続いての大きな違いは、それぞれの製造方法です。Impossible BurgerとBeyond Meatはどちらも本物の牛ひき肉のような脂を模倣するためにココナッツオイルやココアバターといった油脂を加えています。しかしImpossible社の場合、同製品ならではの肉そっくりの味わいだけでなくしたたる血も模倣する、鉄を含む大豆たんぱく質ヘムを使っており、一歩先を行っています。この物質によって、より本物の牛肉らしい見た目になるのです。
Trader Joe’sは、エンドウ豆のたんぱく質と大量のビートを用いる従来の方法を選んでいるため、パティは目に見えてピンク色でBeyondとImpossibleとはほんの少し異なる風味がします。
一番肉々しいお味なのはImpossible Burger!
さて、肝心のお味はというと? リアクション全編は冒頭の動画をご覧いただくとして、手短に言うと一番おいしくて牛肉の代替品として最も納得がいったのはやはりImpossible Burgerでした。確かにちょっとお高めですが、味の違いはかなりはっきりしています。Impossible Burgerはちゃんと肉っぽく見えるだけでなく、焼いている間に表面がカリカリになって、それが味わいと食感を高めているのです。
ですが、そこからは先は個人の好みの問題になります。代替肉に関して言えば、私はTrader Joe’sよりBeyond Meatのほうが好きですが、Beyond MeatにはTrader Joe’sやImpossible Burgerにはない独特の悪臭があることは認めます。その匂いこそがBeyond Meatの味をより本物の牛肉らしくしているものですが、その後味をよく思わない人もいるかもしれません。
Victoria記者はクセがなく風味豊かな味わいからTrader Joe’sのProtein Pattiesのほうを好みました。これは、本物のような味の代替肉をかじってみるにはまだ早い、ずっとヴィーガンとベジタリアンな人たちにはよいかもしれません。しかし本物の肉の味と食感をマネることとなると、Trader Joe’sはあまり上手ではないと私は思いました。同社のパティはBoca Burgerが目指すような、植物ベースのすばらしいハンバーガーっぽい味がします。肉ではないのです。
肉なし月曜日に買うとしたらどれ?
次のMeatless Monday(肉なし月曜日)にはどの商品を買うべきか? それは何を作りたいか、そしていくらかけたいかによります。Impossible Burgerは高価ですが、本物の牛肉に一番近い味で、形成ずみパティではないので、牛肉よりも環境にやさしいものを選びたいのであればあらゆる料理に使えるでしょう(Serious Eats創立者でThe New York TimesコントリビュータのJ. Kenji Lopez Altも同意見です)。
Beyond BurgerはTrader Joe’sのパティより少しだけ高価ですが、かすかに臭いがします。Beyond Meatもパック入りひき肉とパティ型の両方を販売しているので、どんな料理にも従来のひき肉の代わりとして役立ちます。
そして、Trader Joe’sは3つの商品の中で一番求めやすい価格です。同社の植物由来パティは、体が肉を欲してもその欲求を満たすものではありませんが、眠気を催さない軽めの代替肉です。しかし結局は、何を買うかはどこで買い物するかにも大いに左右されます。Trader Joe’sで買い物する人たちとっては、店舗に向かえばおいしい植物由来の代替肉の新商品があるということです。
Source: New York Times
"肉" - Google ニュース
March 18, 2020 at 01:00AM
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人工肉バトル: Trader Joe’s 対 Impossible 対 Beyond、ファイト! - ギズモード・ジャパン
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